今回は、医事課が担当します。
コロナ禍の中、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
先日、入院中の患者さまに書物の差し入れをされるところをみかけ思い出したことのお話です。
以前、朝の電車で中学生らしき少年が食い入るように小説を読みふけっている光景に遭遇しました。老いも若きも男も女も“スマホ命”よろしくケータイを撫ぜているなかで、それはまさしく稀有な遭遇でした。
彼が読んでいたのは司馬遼太郎の『竜馬がゆく』で私も高校生の頃にこの小説に出会い、その後に歴史好きになったことを思い出したものです。
私にとって歴史小説は、第1に面白くなくてはなりません。第2に読者に疑似体験させるものであることです。そうでなければ他の星の話になってしまいます。第3に一定の史実に沿うものであることです。そうでなければ遠いアラブの話になってしまう、と考えます。
司馬遼太郎は多くの作品を残したが、昭和の戦争を題材にした作品はなく、その理由は、これは大変奥が深い内容なので各人が調べることをお勧めします。
小説とは何か? 菊池寛は「小説は作家がいかに人生を處したかの報告の書であり、またいかに處すべきかの意見書である」と言いました。
なにはともあれ、読まなくては小説の面白さに気づかず、昨今、インターネットが身近にありすぎて、以前よりも書物との距離があるように思われますが、コロナ禍による行動制限等社会のあり方自体が変わってしまった今だからこそ、書物にチャレンジしてはいかがでしょうか。
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